日本財団 図書館


 

135-1.gif

 

べきです。
傷を受けた直後は、熱傷の強さも面積もはっきりしないことが多く、問診などでできるだけ重傷度を診断して、本船で加療ができるかどうか決めることです。
このようなことを前提として、まず熱傷を見たら、流水で三十分から六十分位冷やすことです。
汚れを取るということから流水が良いのですが、冷やし過ぎに注意しながら氷嚢で冷やすのも良いと思います。
化学熱傷は、流水で良く洗い流してから冷やします。
酸の場合は、最低一時間、アルカリは可能ならば、八時間から二十四時同水洗いが必要です。
酸・アルカリを中和するために、十分な水洗い後は、皮膚を刺激することがない、作用の弱い中和剤を選ぶのがよく、酸に対してはごく普通の石鹸、アルカリに対してはレモンジュースか酢を一〇倍に薄めて、患部を洗うのも良い方法です。
化学熱傷は軽傷に見えても深いものが多いので注意を要します。
熱傷は、このように十分に水洗いした後の治療は、赤くなるだけで終わると思えるときは、副腎皮質ホルモン軟膏を一日三回塗布します。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION